第42期女流本因坊戦五番勝負⑤・棋譜解説
11月15日に「第42期女流本因坊戦五番勝負」の第5局(主催・共同通信社など)が東京都市ヶ谷「日本棋院東京本院」で行われた。藤沢里菜女流本因坊が上野梨紗二段に黒中押し勝ちし、3勝2敗で4連覇を達成した。(第5局のタイムラインはこちら)
第1譜(1―66)「攻めと守りの構図」
黒1から7まで第4局と同じ進行。白14から20と受けた後、黒21から25と守られた後の対応が焦点となった。実戦は白26と背中から迫り、黒27から35とかわす進行を選択。
黒39、41の反発に白42から50と治まって一段落。大場を占める選択肢がある中、黒51から53が「藤沢らしい手厚さ」。白66まで、左辺と右下の黒を分断して昼食休憩へ。
〈参考図1〉白1、3と出切りは「選びたくない進行」と立会の片岡聡九段。黒4以下と右辺を占められて白イマイチ。下辺の白陣に、黒aと荒らす手段を残されているのが難点だ。
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