芝野、際どくつかんだ白星【第72回NHK杯】
羽根直樹九段(48)と芝野虎丸九段(25)の超重量級対決。中盤、大きな戦いが2度あり、読み比べの激戦が続いたが、芝野が羽根の追い込みをかわし、逃げ切った。解説は蘇耀国九段。
〈第72回NHK杯3回戦・第1局〉
白 羽根直樹九段 黒 芝野虎丸九段
※最終譜のあとに棋譜再生機能があります。
〈第1譜〉1―33
平成四天王(羽根)と令和三羽烏(芝野)の対決。対戦成績は7勝7敗の五分。直近は芝野が3連勝している。
白6は羽根愛用の小ゲイマジマリ。「AI(人工知能)流全盛の時代に羽根さんらしい」と蘇九段。黒11のハサミに白12と三々に入り、白20までの簡明定石を選んだのも羽根流である。
黒21と囲い気味に大きく広げたのが斬新。「1図、黒1から下辺に展開するのも有力。白6が絶好の肩突きですが、これも1局」
白22のヒラキに黒23から25のツケ。穏やかに打ち進めていた羽根が牙をむく。白26のハネから28の二段バネだ。芝野は待ってましたとばかりに、黒29から31、33と強引に引っ張り込む。「一番厳しい打ち方。戦闘開始です」。
ここから先は
1,648字
/
20画像
この記事のみ
¥
220
期間限定!PayPayで支払うと抽選でお得
よろしければサポートお願いします! いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!