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一力、読みで圧倒【第72回NHK杯】

 一力遼NHK杯(27)に若手のホープ、広瀬優一七段(23)が挑戦。序盤から激戦となったが、一力が中盤の競り合いでAI(人工知能)超えの必殺手を放ち、圧勝した。解説は蘇耀国九段。


〈第72回NHK杯3回戦・第2局〉
黒 一力遼NHK杯 白 広瀬優一七段

一力(左)と広瀬

※最終譜のあとに棋譜再生機能があります。

〈第1譜〉1―23

 一力については、改めて紹介の必要はなかろう。広瀬は藤沢一就八段門下の精鋭。先日、初の名人戦リーグ入りを果たした。一力との対戦成績は1勝3敗。「一力さんは万能型。読みとヨセが一番の売り。広瀬さんも万能タイプ。現状、すべてにおいて一力さんが一枚上です」と蘇九段。
 立ち上がり、黒9のツケに白10のヒキは穏やかな受け。「1図、白1のオサエなら黒2から6の切りが入り、難解な戦いに入ります。黒26までは一例」。
 白14とダイレクト三々入りのお返し。白18の一間に注目だ。「シチョウがいい時の打ち方。2図、黒1からの出切り後、黒7のシチョウは成立しない。黒は続けて右下を打つとしたら3図、黒1以下などが考えられます」。
 一力は厳しく、黒19から21のノゾキ。白23など左上を受ければ2図のシチョウが成立する。白22に黒23と切り、戦闘開始である。

1図
2図
3図

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