井山、勝負手を完封【第72回NHK杯】
井山裕太王座(35)VS.河野臨九段(44)の超重量級対決。年明け初放送の一局は、井山が序盤早々と優位に立つ。中盤も巧みに打ち進め、リードを拡大。河野は勝負手を次々と繰り出したが、井山はスキを見せず、単手数で圧勝した。解説は金秀俊九段。
〈第72回NHK杯3回戦・第4局〉
白 井山裕太王座 黒 河野臨九段
※最終譜のあとに棋譜再生機能があります。
〈第1譜〉1―14
対戦成績は井山の48勝19敗。天敵とまでは言えないが、河野にとって苦手な存在であるのは、間違いなかろう。「河野さんは私と同期入段。着実に努力を重ね、今も続けています。棋風は基本、地にからい。読みも正確、ヨセの名手でもあります。井山さんは説明するまでもありませんが、日本囲碁界を代表する棋士。NHK杯との相性もいい。ギリギリまで踏み込むタイプで、地を稼ぎ、シノギに回るのが、勝ちパターン」と金九段。
黒1、3、11の構えは河野得意の布陣。「一時期はやりましたが、対策として白Aのツケが研究され、減りました。最近また、河野さんは採用しています。井山さんは白番だと小目が多い。お互い得意の立ち上がり」。
フワリと白12が面白い。かつては1図、白1のカケが主流だった。「隅は地になりやすいですが、黒2からのサバキに受け方が悩ましい」。
白14の肩突きは変化球。受け方を問うた。
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