平田、ヨセ勝つ【第72回NHK杯】
伊田篤史九段は(30)は11年連続11回目、平田智也八段(30)は2年連続3回目の出場。同い年の実力者対決は、伊田が中盤の競り合いでサバき、優位に立つが、平田がヨセの終盤力で、逆転勝ちした。解説は松本武久八段。
〈第72回NHK杯3回戦・第6局〉
白 伊田篤史九段 黒 平田智也八段
※最終譜のあとに棋譜再生機能があります。
〈第1譜〉1―30
伊田は日本棋院中部総本部、平田は同東京本院の所属。所属の違いもあってか、今回が公式戦初対局。「伊田さんは基本、力戦家。実は、ヨセもうまい。細かい碁も得意としています。平田さんは独特な感覚の持ち主で、判断力が優れています。形勢が悪くとも無理をせず、ヨセ勝負に持ち込みます」と松本八段。
黒7は平田らしい、ゆっくりしたハサミ。「珍しい。黒3、5、7の構えがいい」。白8のカケから黒11まではAI(人工知能)定石と言っていいだろう。かつては模様を張るカケだったが、近年は、万能のカケとなっている。
黒13から17まではダイレクト三々の基本型。白18の狭いツメが中々渋い。「1図、白1やaのヒラキも一局」。
黒19は絶対のワリ打ち。白20のツメに黒21のツケは受け方を見た。白は22から24と逆に様子を見る。「白24は29のツギもありますが、幅が狭いと見ましたか」。
黒27まで右下隅を決め、白28と左下の要所に回る。黒29の切りには白30とヒキ、面白い変化となった。
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