11月2、3日に「第7回SGW杯中庸戦」(協賛:株式会社セントグランデW)が日本棋院東京本院で行われ、秋山次郎九段が4戦全勝を果たし優勝を飾った。優勝決定戦の棋譜解説と本棋戦の模様をお届けする。
第1譜(1―26)「競り合い」
黒番は安斎八段、白番は秋山九段。黒11のハサミに白12と反撃し、上辺から戦端が開かれた。黒23と戦線を広げていくも「ぴったりした手がなく悩んだ局面」と安斎が局後の感想を述べていた。
参考図1(ツケ二段の攻防)
黒17で1、3と形を決めるのは、白4以下と形を整えた後、aやbと根拠を求める手段があり、右上の白は見た目以上に強い石となる。実戦の進行は右上の白を必要以上に固めない工夫である。