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囲碁雑学 その2【囲碁十訣】

 対局の心得を学べる代表的なものとして、囲碁十訣があります。
 中国・唐の時代の名手、王積薪の作(北宋時代の劉仲甫作という説もあります)とされ、人生訓にも使えそうです。


一、不得貧勝(むさぼらば勝つを得ず)

  むさぼりの心は、敗局につながる。

二、入界宜緩(界に入らばよろしく緩なるべし)

  界は彼我勢力の境界線。相手の勢力圏では、ゆるやかに打つのがよい。

三、攻彼顧我(彼を攻むるに我を顧みよ)

  相手の石を攻めるのは、自らの石の弱点を確かめてから。

四、棄子争先(子を棄てて先を争え)

  つまらない石は捨てて、先手をとる。

五、捨小就大(小を捨てて大に就け)

  着手の大小の判断が大切。

六、遇危須棄(危きに遇わばすべからく棄つべし)

  危ないときは、捨てて打つのがよい。

七、慎勿軽速(慎みて軽速なるなかれ)

  慎重に打ち、軽率は避ける。

八、動須相応(動かば、すべからく相応ずべし)

  相手の動きに応じて動く。

九、彼強自保(彼強ければ自ら保て)

  相手が強いところでは、自らの安全を第一にする。

十、勢狐取和(勢い狐なれば和を取れ)

  弱い石は、いい加減な相場で治まるのがよい。

 なお、囲碁十訣の日本語訳は文献によって異なります。大意はどれも同じです。

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