大乱戦でチャンスを掴み、上野の白星スタート【第28期ドコモ杯女流棋聖戦三番勝負・第1局】
1月16日に「第28期ドコモ杯女流棋聖戦三番勝負」(主催・株式会社NTTドコモ)の第1局が、神奈川県平塚市「ホテルサンライフガーデン」で行われ、黒番の上野梨紗女流棋聖が白番の向井千瑛六段に勝利し、幸先良いスタートを切った。次局は1月23日に東京都「日本棋院東京本院」で行われる。
上野梨紗女流棋聖のインタビュー
――本局の感想を教えてください。
「AIで振り返ったらすごく形勢が悪くて(笑)。もちろん、打ちづらいとは感じていたのですが、勝率5%しかない局面もあって『そこまで悪かったかな』と思いましたね」
――AIの数値では、141手目のワリ込みの筋が決まり、勝率が少しずつ上がっていきました。
「その時は形勢判断する余裕がなくて、目の前のことで夢中でした。勝ちを意識したのは、207手目でコウを譲った局面。少し残っているかなと」
――最後に、第2局への抱負をお願いします。
「(第2局は)勝っても負けても、今日よりもいい内容の碁が打てればと思います」
第1譜(1―22)「珍しい攻め方」
白8の広いハサミに黒9と下辺の白へ迫り、序盤から力戦型の進行となった。「黒13と打つのは初めて見ました」と大盤解説の小林泉美七段。実戦は白14以下と互いに補強し合う展開となった。
参考図1(実戦例の多い進行)
白14で1と逃げ出された場合、黒2が狙いの一手。aとbを見て、左下の黒を効率良く守れているのが黒の自慢。
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