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牛、2連勝でタイに! 第4局棋譜解説【第43期女流本因坊戦五番勝負】

 決着はついに最終局にもつれ込んだ。藤沢里菜女流本因坊に牛栄子四段が挑戦する第43期女流本因坊戦挑戦手合五番勝負第4局(主催・共同通信社、協賛・JA共済連共栄火災)が11月5日、東京都千代田区の「日本棋院東京本院」で行われた。
 途中までは「牛の好局」といわれていたものの、藤沢のしぶとい勝負術が功を奏して最終盤に逆転成功。しかしそれもつかの間、藤沢にまさかの見損じが飛び出して、牛が再逆転。なんともドラマチックな結末で、ついにシリーズスコアを2勝2敗のタイに戻した。
 本局の立会人は蘇耀国九段、記録係は武井太心三段、金子真季二段、新聞解説に林漢傑八段、ネット対局『幽玄の間』解説は寺山怜六段。
(記・関根新吾)

4連覇中の藤沢は防衛すれば名誉称号の資格を得る。牛は挑戦手合制のタイトル初戴冠を目指す

〈第43期女流本因坊戦五番勝負・第4局〉
 藤沢里菜女流本因坊 白 牛栄子四段 

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〈第1譜〉1―31 「互角の立ち上がり」

 藤沢の先番。黒15打ち込みに対して、白28ツケは黒27、白24、黒29、白A、黒23と打ち込んだ黒一子を捨て石に周囲を厚くされる。これは白が不満な分かれなので白16と辛抱した。
 黒17と上辺を割る。白18打ち込みに黒19ノビは「落ちついていますね。僕なら黒Bのような割いていく手を考えたくなりますが」と林八段。白20と動かして、黒31までほとんど互角の進行だ。

YouTube「日本棋院囲碁チャンネル」で解説をする蘇耀国九段(左)と林漢傑八段

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