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第79期本因坊戦五番勝負第2局・前夜祭

 5月22日に「第79期本因坊戦五番勝負」(主催・毎日新聞社)の第2局の前夜祭が、長野県「高山村保険福祉総合センター」で行われた。本日の検分から前夜祭の模様をお届けする。

第79期本因坊戦五番勝負第2局
黒 一力遼本因坊 白 余正麒八段
持ち時間:各3時間、5分前より秒読み
主催:毎日新聞社ほか
特別協賛:大和証券グループ
地元主催:第79期本因坊戦第2局高山村実行委員会
地元共催:高山村
協力:緑霞山宿「藤井荘」
後援:須坂新聞社、(株)Goolight
協力団体:日本棋院長野県本部
立会:高尾紳路九段
新聞解説:横塚力七段
大盤解説:林漢傑八段、木部夏生三段
記録:大西研也六段、三浦太郎三段
幽玄の間解説:孫喆七段

第2局の対局地、長野県高山村 「藤井荘」

一力遼本因坊インタビュー

本棋戦初防衛を目指す一力本因坊

 ――2年ぶり(第77期以来)の藤井荘で対局することになりました。
 「前回も同じような時期で、美しい新緑が広がっていて印象に残っています。今年もこの地にくることができて光栄に思っています」

 ――第1局の印象はいかがでしたか?
 「全体的にはそれなりに打てたかなと思いましたが、細かい部分で判断ミスがありましたので、修正点があるのかなと思いました」

 ――今年の番勝負、白番の方がよく勝たれています。本局は黒番ですが、意識されることはありますか?
 「確かに、白番に偏っている印象がありますが、そこは意識せずに頑張っていきたい」

 ――挑戦者の余八段の印象は?
 「本因坊戦をはじめ、他の棋戦でも対局することが多いので、余さんの良いところを吸収しながら成長していきたい」

余正麒八段インタビュー

本局で流れを掴みたい、挑戦者の余八段

 ――関西から藤井荘に来られるまで長旅でしたね。
 「長野県にくるのは3度目で、藤井荘にくるのは初めてです。景色もお部屋も素晴らしくて、(長旅の疲れは)リフレッシュできます」

 ――第1局の印象を教えてください。
 「内容的にはあまりよくなかったので、明日の対局でも良い内容の碁を打てるように頑張りたい」

 ――今年の番勝負は白番の方が勝たれています。その点は意識されていますか?
 「特に意識はしていませんが、どちらと言えば、白番が好きです」

 ――本局が踏み止まれるか否か、重要な一戦となります。
 「温泉など楽しみながら、持っている力を全て出し切れるように頑張りたい」

フォトギャラリー

藤井荘近辺の街並みにある本因坊第2局の垂れ幕
検分では碁石の打ち心地や部屋の明るさなどを確認
両対局者で記念撮影
藤井荘に展示されている第77期本因坊戦第3局の封じ手と色紙
前夜祭で本局の見所を語る棋士達
「僕は余さんが勝つと予想。よく食べる一力さんが最近小食気味なんですよ。余さんもよく食べる方なので、昼食のメニューにも注目すると両対局者の調子がわかるかもしれません」と横塚七段
「余さんは力強い棋風ですが、ヨセの技術も上がってきた印象。前局は持ち時間を意識していたのもあり、らしくないミスもありました。本局は思い切った石運びが見られると思います」と林八段
「最近、一力さんは持ち時間を意識されています。1手毎に時間付け(消費時間の記録)を確認することも。YouTube配信でその点も見ていただければと思います」と大西六段
「前夜祭前日に研究会で一力先生と打たせて頂きました。その時『黒番で打ちたい』と仰っていたので、僕との対局で手応えを感じていたら、本局で使われるかもしれません」と三浦三段
大盤解説会に出演する林八段(右)と木部三段

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