〈無料記事〉ミライを育てる~番外編「SENKO IGO STUDENT CONGRESS 2024」
今回紹介するのはSENKO IGO STUDENT CONGRESS(主催:センコーグループホールディングス株式会社)という学生の囲碁の大会。
ミライを育てるでは参加した学生の感想を中心に大会の模様を紹介していく。
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この大会に参加しているのは関東在住または在学の大学生・短大生・大学院生・留学生で、S・A~Fクラスまでのクラス別大会になっている。また参加費が無料で昼食付、豪華景品が当たる抽選会も用意されている。
同時に大会を主催するセンコーグループホールディングス株式会社の企業説明会も開催され、にぎやかな会となった。
今年が3回目の開催となり年々参加者が増え、今年の参加者は144名となった。クラスの内訳としてはSクラス(全国大会出場レベル)が21名、Aクラス(六段以上)が32名、Bクラス(初段以上)が52名、C・Dクラス(1~20級)が32名、E・Fクラス(9路盤13路盤、入門教室)が7名であった。特筆すべきはBクラスの参加者が多いことと女性の参加者が多く参加していたこと。普段の学生の囲碁の大会は、全国大会に向けての予選であるため、棋力が高い学生が多く参加していることが多いが、この大会は参加者の棋力が幅広く、大学に囲碁部はないが入門教室が開かれるため友人を誘って遊びにくる学生が見受けられた。
大会にはゲストとして今年の扇興杯女流囲碁最強戦優勝棋士の藤沢里菜七段と日本女子囲碁リーグでチームセンコーの監督を務める吉原由香里六段が参加し、トークショーや抽選会などで会場をにぎわせた。
吉原六段はE・Fクラスでの囲碁入門教室も担当し、いつもの大盤解説スタイルとは違い学生が吉原六段を囲むようにして囲碁のルールを教えていた。
この大会の狙いについてセンコーグループホールディングス株式会社広報室広報グループPR・ブランディング担当課長の藤沢智嘉子さんからお話を伺った。
「社長(代表取締役社長福田泰久氏)が若いころから囲碁を嗜んでおります。囲碁を通じて様々なステークホルダーとのつながりや地域貢献、社会貢献につなげていきたいと考えており、2006年から滋賀県東近江市の自社の研修施設で毎年囲碁フェスティバルを開くなど囲碁大会のノウハウがあります。年代層を広げて囲碁文化の振興をしていくために日本棋院とタイアップして実業団囲碁大会なども始めています。
本日は企業説明会をさせていただきましたが、本大会は採用がメインということではありません。もちろん採用もできればよいですが、興味のある人を人事につなげることはできますが、参加者のほとんどは囲碁を打ちに来ているので就職相談コーナーなどを設けても見に来てもらえません(笑)幅広く様々な大学の囲碁部の方や、囲碁部に所属していないが昔から囲碁に触れている方に普段打てない相手と打つ機会や、プロ棋士の話を聞いてもらうなどして囲碁三昧の一日を楽しんでもらいたい。そのうえで企業説明会では当社の社名と事業について理解を深め、これから就職活動という方にも全国展開、海外にも拠点のある会社で囲碁に熱心な会社があるなと思っていただき、囲碁をしながら社会人として生活していく一つの選択肢として考えていただきたいです」
ゲストの藤沢扇興杯から大会についての感想を伺った。
「大学生の大会は初めて見ました。皆さん真剣で楽しそうに打たれているのが印象的でいいなと思いました。対局もみんなレベルが高くまぶしかったです。
大学生の皆さんは忙しいとは思いますが大会とかにたくさん参加してほしいですし、来年この大会に参加できる方はまたぜひ参加してほしいです」
普段学生の大会を運営している関東学生囲碁連盟代表幹事で明治大学3年生の吉田大悟さんに大会の感想や学生囲碁連盟としての目標を伺った。
「本日はBクラスで参加しました。参加者として、このような大きい規模でいろんな棋力の人が出られる大会が大学生だと少ないので、非常に楽しませてもらいました。賞品や棋士の先生がゲストとして参加していて本当に豪華だと思いました。
学生囲碁連盟の幹事としては、囲碁界がコロナ化で収束してしまったところがありましたが少しずつ大学囲碁部が復活してきているので、しっかりアプローチして大会参加者を増やしていき、皆さんが参加しやすい級位認定戦のような大会も作っていきたいです」
ここからは大会に参加した学生の感想を紹介する。
法政大学1年生 村上日菜子さん 参加クラスBクラス 三段で参加
「初めて参加しましたが、大学生で囲碁を打つ人がこんなにいるんだと驚きました。あとお昼のお寿司がおいしかったです」
十文字学園女子大学 柳澤愛莉さん 参加クラスE・Fクラス 入門教室に参加
「同じ大学の三段の友達に誘われてきました。簡単なゲームだと思っていましたが、そんなことはなくいろんなルールや技があり楽しいです」
二松学舎大学 渡辺華音さん 参加クラスE・Fクラス 入門教室に参加
「経験者の友達に誘われて参加しました。アニメの「ヒカルの碁」の囲碁を教えてくれるコーナーの先生が教えてくれると聞いてきました。ちゃんとしたルールを知るのは初めてでしたが、すごい楽しく教えていただいたので続けていきたいです。由香里先生が陣地などを別のものなどに例えて教えてくれてわかりやすかったです」
神奈川大学 2年生 森紫織さん 参加クラスC・Dクラス 6級で参加
「今日の成績は3勝1敗でした。私の大学に囲碁部はないのですが、この大会は去年大学の囲碁授業で配られたチラシで知り2回目の参加です。普段は同じ人としか打たないので、同じ戦い方になってしまいますが今日はいろんな戦法が見られてよかったです」
M大学 2年生 Tさん 参加クラスC・Dクラス 7級で参加
「今日の成績は1勝3敗でした。私の大学も囲碁部はなく、この大会は森さんから教えてもらい初めて参加しました。この大会に集まっている人たちは大学は違いますが囲碁をやっていた経緯とか囲碁が好きっていうことに親近感が湧いて楽しかったです」
東京大学1年生 田道啓大さん 参加クラスAクラス
「今日の成績は2勝2敗でした。お昼のお弁当のお寿司がおいしかったです。普段の大学の大会では代表を決める個人戦で殺伐としていることが多いですが、今日は対局相手と話したりして楽しかったです」
東京大学 3年生 富田暁さん 参加クラスAクラス
「今日の成績は3勝1敗です。大会会場は普段大学などを使っていますが、この大会は会場が広くてきれいで嬉しいです。抽選会で去年はカタログギフトを当てたので今年も当たってほしいです」
東京大学1年生 松田智貴 参加クラスAクラス
「今日の成績は3勝1敗でした。久しぶりに碁盤で囲碁を打って半目負けをしてめっちゃ悔しいです」
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