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世界の頂上目指す一力遼九段【第10回応氏杯世界選手権決勝五番勝負・開幕前インタビュー】

 8月12日に「第10回応氏杯世界選手権決勝五番勝負」が開幕。日本の一力遼九段と中国の謝科九段が対決。悲願の世界戦優勝を目指す大一番を前に、一力九段に開幕前のインタビューをお願いした。

第10回応氏杯世界選手権決勝五番勝負の概要
主催:中国囲棋協会、台北応昌期囲棋教育基金会、上海市応昌期囲棋教育基金会
賞金:40万ドル(約6,400万円)
日程:8月12、14日(第1、2局)
ルール:応氏(応昌期)ルール、コミ8目(日本ルールでは7目半に相当)、ジゴ黒勝ち
持ち時間:各3時間30分、使い切ると35分ずつ2目コミ出し(3回まで)

第10回応氏杯の本戦記事一覧
本戦1回戦はこちら
本戦2回戦はこちら
準決勝三番勝負第1局はこちら
準決勝三番勝負第2局はこちら
準決勝三番勝負第3局はこちら

持ち時間のプレッシャー

準決勝三番勝負で一力九段が、中国の柯潔九段に2勝1敗で勝利

 ――まず、準決勝三番勝負を戦っていた心境を教えてください。
 「1局目は内容の良い碁ではなかったので、2局目以降は内容の良い碁を打つ気持ちで臨みました」

 ――応氏杯は持ち時間を使い終えると、時間をコミで買う特殊なルール。後半戦はプレッシャーになりませんでしたか?
 「時間配分について、ベスト8(許嘉陽九段戦、黒1目勝ち)も17秒しか残っていませんでした。時間を考えながら打たなければならないのが大変ですね。準決勝は苦しい時間が長かったのですが、なんとか逆転できたのが大きかった」

 ――決勝に向けて、どんな準備をしていますか?
 「決勝は、持ち時間が3時間30分で35分3回(コミで買える時間)となるので今までよりも時間が伸びます。トータルで使うと約5時間。名人戦リーグなどで長い持ち時間で戦うのは慣れているので、日本の棋士にとってはプラスになると思います」

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