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一力、やった! 決勝進出【第10回応氏杯世界選手権・準決勝三番勝負第3局】

柯潔(中国)に2―1

 7月6日に中国浙江省寧波市「隠居慈城庭院公館」で始まった第10回応氏杯世界選手権準決勝三番勝負。一力遼九段と柯潔九段(中国)の対決は柯潔先勝、一力が返す展開に。そして9日、運命の第3局が行われた。一力は冷静に打ち進め、リードを許すことなく快勝、決勝進出を果たした。

対局開始前、一力は目を閉じて静かに待ち、柯潔は闘志をみなぎらせて一力を見ている

 準決勝もう一局は、謝科九段(中国)が許皓鋐九段(中華台北)に2―0で勝って、一足先に決勝進出を決めていた。
 決勝戦は五番勝負で行われる。8月に第2局まで行われる予定。

 一力は若手限定のグロービス杯世界囲碁U―20で優勝しているが、一般世界戦で決勝の舞台に立つのは初。相手の謝科は、応氏杯前回大会の準決勝で敗れており、リベンジの機会がきたのも嬉しいだろう。
 過去9回、日本選手は大竹英雄九段と依田紀基九段の準優勝が最高で、一力が優勝すれば自身初だけでなく、日本初ともなる。


左手には多くの報道陣が集まった。赤い隔離線よりも右側へは入れない

(写真提供・体育週報ほか)

【準決勝三番勝負第3局】(左が勝者、△は黒番)
 一力遼九段(日本) 中押し △柯潔九段(中国)

【決勝戦の組み合わせ】
 一力遼九段(日本)―謝科九段(中国)

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【棋戦概要】
主催:中国囲棋協会、台北応昌期囲棋教育基金会、上海市応昌期囲棋教育基金会
優勝賞金:40万ドル(約6,400万円)

【対局概要】
<日時(日本時間)>
・1回戦:7月3日(水)、13時~
・2回戦:7月4日(木)、13時~
・準決勝三番勝負:7月6日(土)、8日(月)、9日(火)、11時30分~

<対局場所>
・1・2回戦 中国上海市「応氏大厦」
・凖決勝   中国浙江省寧波市「隠居慈城庭院公館」

【対局方式】
応氏(応昌期)ルール
・コミ8目(日本ルールでは7目半に相当)、ジゴ黒勝ち
・持ち時間
 1・2回戦 / 各2時間、使い切ると20分ずつ2目コミ出し(3回まで)
 準決勝 / 各2時間30分、使い切ると25分ずつ2目コミ出し(3回まで)

 第3局はあらためて握り直して手番を決める。第2局まで互いに白番で勝利を収めていることから注目を集めた。結果、白番は一力が引き当てた。
 では、本局をご覧いただこう。

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