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日本の一力、鮮やかなシノギで好発進!【第10回応氏杯世界選手権決勝五番勝負・第1局】

 8月12日に「第10回応氏杯世界選手権決勝五番勝負」の第1局が中国重慶市・重慶尼依格羅酒店で行われ、日本の一力遼九段が中国の謝科九段に黒1目勝ちし、好スタートを切った。第2局は8月14日に同所で行われる。

第10回応氏杯世界選手権決勝五番勝負・第1局
黒:一力遼(日本) 白:謝科(中国)
結果:341手完、黒1目勝ち
※黒番が1回、コミ2目で35分追加
日程:8月12日
場所:中国重慶市・重慶尼依格羅酒店
主催:中国囲棋協会、台北応昌期囲棋教育基金会、上海市応昌期囲棋教育基金会
賞金:40万ドル(約6,400万円)
ルール:応氏(応昌期)ルール、コミ8目、ジゴ黒勝ち
持ち時間:各3時間30分、使い切ると35分ずつ2目コミ出し(3回まで)
※棋譜再生はこちら

時間に追い詰められながら、難解なヨセ勝負でリードを守り切った一力九段

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第1譜(1-32)「絶妙なバランス」

 黒番は一力九段。黒13のハサミに受けず、白14から18とスピード重視の打ち回しを見せるも、すぐに厳しく追及せずに黒19と左辺の白地化を牽制。互いに間合いを図る攻防が続く。

 黒25には白26以下と軽くかわして下辺の模様拡大を優先。どのタイミングで黒は下辺へ突入するかが焦点となった。

参考図1「ハネが悪い理由」

 黒21で1と受けるのは、白2でaとbを見合いにされるため、黒から厳しく追及できない。実戦のように必要以上に白を固めない工夫が必要。

参考図2「繋がらない攻め」

 黒27で1と根拠を奪うのは、白2以下と右上の黒地を削られながら整形されるため、黒が得られたものがない結果となる。

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