一力の世界戦優勝を支えた、陰の立役者の軌跡【許家元九段インタビュー】
7月3日~9日の「第10回応氏杯世界選手権」の本戦と、8月12、14日、9月8日の決勝五番勝負に一力遼九段と同行した許家元九段のインタビューを公開!「間近で見ていて、感慨深いものがあった」と許九段。現地での取り組みや、道中の意外なエピソードなど幅広くお届けします。
初めての通訳
――まず、一力遼棋聖と同行した経緯を教えてください。
「2024年4月末、一力さんから通訳と研究を兼ねたパートナーが同行してほしいという話があり、自分と余正麒さん(八段)が候補でした。ただ、余さんは5月に本因坊戦に挑戦していたことや関西住みだったこともあり、自分が務めることに。元々、通訳などのお仕事に興味があり『やってみますか』といったノリでした」
――本戦のスケジュールは?
「7月2日に日本から出発、同日に前夜祭に出席して、7月10日に帰国するという、9日間の長期日程でした」
――初めての通訳はいかがでしたか?
「心配していましたが、(前夜祭では)一力さんがわかりやすく話してくれたので、通訳はやりやすかったです。後は、現地にきたメディアのインタビューへの対応をしました」
――現地のファンの方はどれくらい来ていましたか?
「前夜祭も含めて、多くのファンの方がきていました。(人数はわかりませんが)写真だけで言えば、数百枚は取られていたんじゃないですかね。多くの方はホテルのロビーで待機していて、中には昼頃から待っていた方や、ホテル内のレストランで待ち伏せしている方もいて、熱意がすごいなと」
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